私はどのようにしてLinuxカーネルを学んだかを読んだ
読んだ経緯
私はこの4月に就職するので、これからどんなスキルを強味に生き残っていこうかを考えている。 昨今は機械学習が流行っていて面白そうではあるのだが、自分の能力を考えると、そこに飛び込んでも付いて行けそうにない。 続いて思いついたのが、低レイヤである。私は仕組みを理解することが好きなので、興味を持って勉強できるのでは?と思ったのだ。 読書メーターを徘徊していたところ、本書を見つけ、今の自分にちょうどいいかもしれないと感じ読むことにした。
私のレベル
ほとんどLinuxに関する知識はなく、自分のパソコンにUbuntuを入れて少しLinuxコマンドやシステムコールを触ったことのある程度である。「試して理解Linuxのしくみ」という本を同時に読み進めているので、本書を読むための助けになった。
書籍の全体的な流れ
最初に著者がなぜLinuxカーネルを学び始めたかが書かれている。ものづくりに興味のある人であれば、著者に共感できる人も少なくないのでは?と思う。続いて、著者がしてしまった学習する上での失敗が紹介される。この後の章から学び方が紹介されるのだが、この失敗談があることで、なぜそのような学び方が必要かが分かる。残りの章は学び方の解説となっている。初めに学び方の要点を示した上で、各項目の詳細な説明がある。ここでは学び方だけではなく、知っておくと学びやすくなるLinuxカーネルの基礎知識も解説されている。著者にとっては基礎知識なのだろうが、私には難しく感じられるところもあった。
読んだ感想
Linuxカーネルの勉強法はネットで調べてもなかなか情報がないので、たいへん貴重な情報を知ることができた。私はKindleで読んだのだが、550円という安さも驚きである。
本書では学び方が詳細に書かれているので、これからLinuxに関する知識を極めていこうかどうか悩んでいる私としては「本当にそれらの学習に興味を持って取り組めるか?」が具体的に想像できたので、自分の今後の人生を考えていく上でも参考になった。具体的に想像した結果、ソースコードを読むために特定のコンピュータアーキテクチャの勉強をしなくてはいけない部分が私は興味が保てそうにないので、Linuxは必要になったときに必要な部分だけ学ぶことにして、そこまで深入りしないようにしようと思った。
本書はLinuxカーネルの学び方を取り上げているが、解説を部分的に切り取ったり抽象化したりすれば、他の学習にも活かせるような内容だと思う。